今回は精神疾患による引きこもりの訪問診療(往診)の利用について解説していきます。
引きこもりとは
引きこもりは、様々な要因の結果として、就学や就労、交遊などの社会的参加を避け、原則的には6ヶ月以上にわたって家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしている場合も含む)を指します。
ニートとの違い
引きこもりと似ている言葉として「ニート」があります。ニートはイギリスの若年雇用政策において使われるようになった「NEET(Not in Education, Employment or Training)」という用語に由来しておおり、学校に行っていない、働いていない、職業訓練を受けていないという意味があります。厚生労働省は「15~34歳の非労働力(仕事をしていない、また失業者として求職活動をしていない者)のうち、主に通学でも、主に家事でもない独身者」と定義しています。つまり無職で求職活動をしていなくても、家庭外で交流があれば引きこもりではありません。
引きこもりの推計数
2019年の内閣の調査では自宅に半年以上閉じこもっている「引きこもり」の15~39歳の推計54万1千人40~64歳が、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表しています。合計すると全国で100万人以上の方が今も引きこもりの生活を送っており、さらに引きこもりの高齢化、長期化が鮮明になってきています。
引きこもりの原因
引きこもりの原因として、家庭環境や不登校、退職や人間関係等が多いですが、精神疾患を抱えている方も少なくありません。受診が必要な方でも外出が困難なため、なかなか治療が始められず、ご本人やご家族が悩んでいる方が多くいる中で、当院の訪問診療ではそういったケースの診療も数多く対応しております。小児から高齢者まで幅広く診療しておりますので、まずはご家族様や関係機関の方から詳しいお話をお聞かせください。
連携期間とのサポート
治療の他にも、連携病院での心理的サポートやお子様の居場所支援につながる放課後等デイサービス、日中の活動先であるデイケアや就労移行支援事業所のご紹介も行っています。
精神科の訪問診療・往診に関するご相談等ありましたら、訪問診療・往診相談窓口までお問い合わせください。お待ちしております。
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